平成30年度 技術士一次試験 基礎科目 解答


10月15日に発表された本年の試験問題の解答を作成する。なお、問題文は著作権の関係もあり、必要に応じて最小限の引用にとどめる。



なお、次のファイルも公開しています。合わせてご利用ください。

   H16~H28年度 技術士一次試験 基礎科目 解答

   H28年度 技術士一次試験 基礎科目 解答

   H29年度 技術士一次試験 基礎科目 解答




日本技術士会のホームページより

  技術士一次試験 基礎科目の問題       技術士一次試験 基礎科目の正答(答え)  



基礎科目について、

過去の問題と今回の問題比較

類似の問題が多数ありますので、やはり過去問をしっかりとやるということに尽きます。

過去問をやっていれば解ける問題、および簡単な問題は問題番号を赤字としました。

各群より3問選択 合計で15問解答 内8問正解で基礎科目は合格
 

なお、日本技術士会が現在公開している平成16年~28年の過去問356題の解答は

              技術士一次試験・基礎科目 H16年~28年の356全問解答集

にまとめて記しています。




簡単に解けるボーナス問題問題番号赤字で示す。



1群

Ⅰ-1-1 信頼度
Ⅰ-1-2 PERT法
Ⅰ-1-3 バリアフリーデザイン、ユニバーサルデザイン
Ⅰ-1-4 生産数量最適化
Ⅰ-1-5 検査回数の最適化  新規問題ではあるが、難しくはない
Ⅰ-1-6 製造物責任法


2群

Ⅰ-2-1
 情報セキュリティ
Ⅰ-2-2 論理思考 エレベータ運行システム  新規問題ではありますが、ボーナス問題です。
Ⅰ-2-3 n進数の補数  新規問題です。戸惑うかもしれませんが、冷静に考えれば答えが出ます。
Ⅰ-2-4 論理式の展開  知っていれば簡単に解ける問題です。
Ⅰ-2-5 2分木と後置記法  新規問題です。ただし、ルールさえ理解すれば簡単な問題です。
Ⅰ-2-6 集合に含まれる数



3群

Ⅰ-3-1
 定積分の近似式
Ⅰ-3-2 偏微分
Ⅰ-3-3 逆行列  行列の基礎を知っていれば解けます。
Ⅰ-3-4 ニュートン法  新規出題です 試験会場で式を誘導していたら時間切れになる可能性があります。
Ⅰ-3-5 バネとポテンシャルエネルギー
Ⅰ-3-6 ヤング率と材料の伸び



4群

Ⅰ-4-1 物質モル数の比較
Ⅰ-4-2 酸と塩基
Ⅰ-4-3 金属材料の腐食
Ⅰ-4-4 金属の変形や破壊
Ⅰ-4-5 細胞の化学組成
Ⅰ-4-6 タンパク質の性質  少し専門的ですね。知っていなければ難しいかも。



5群

Ⅰ-5-1 持続可能な開発目標(SDGs)  知っているかどうかですね。
Ⅰ-5-2 事業者の環境関連活動  わかっているつもりでも、難しい問題です。
Ⅰ-5-3 石油情勢  普段から意識的に勉強しているかです。
Ⅰ-5-4 これからのエネルギー利用  先端技術用語の内容を意識的に勉強しているかです。
Ⅰ-5-5 科学技術史  これは簡単といいたいところですが・・・・。
Ⅰ-5-6 技術者倫理




            技術士一次試験・基礎科目 H16年~28年の356全問解答集へ戻る




            H30年 基礎科目問題




解答



1群


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Ⅰ-1-1 信頼度

解答:③

 故障率は1-X、並列の場合は2つの回路が同時に故障すると初めて故障となるから、並列回路の故障率は(1-X)2
 従って、並列回路の信頼度は(1-故障率)=(1-(1-X)2)となる。



 これをもとに、問題を数式化すると、

  0.95×(1-(1-X)2)×0.95=X3

 この式より、X=0.966

 この値を上式に代入すると、左辺、右辺共に0.901となる。
 問題文は「図中のシステムA全体の信頼度およびシステムBの信頼度として最も近い値はどれか」と問っているので、答えは③の0.901となる。

 類似問題はH28年Ⅰ-1-1


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Ⅰ-1-2 PERT法

解答:①

 必要な日数を頭から足していくと、下図の赤字の数字となる。たとえば、⑥ではp-a1-a2-ダミーとたどると33日必要となるが、p-b1では25日となり、工程b1に余裕があることが分かる。同様に、⑨についても計算すると、c1-c2-c3の工程に8日間(55-47)の余裕があることが分かる。⑩についても同様に、a4に余裕がある。従って、答えは余裕のない工程を列挙した①となる。で囲んでいる工程は、日程に余裕がある工程です。





 類似問題はH28年Ⅰ-1-4


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Ⅰ-1-3 バリアフリーデザイン、ユニバーサルデザイン

解答:②

(ア)バリアフリーデザイン 「物理的な障壁のみ」といっているので誤り。バリアフリー(Wikipedia)では、
バリアフリー英語: Barrier free)とは、対象者である障害者を含む高齢者等が、社会生活に参加する上で生活の支障となる物理的な障害や、精神的な障壁を取り除くための施策、若しくは具体的に障害を取り除いた事物および状態を指す用語である。

(イ)ユニバーサルデザイン 設問のとおりである。参考までに、ユニバーサルデザイン(Wikipedia)では、
ユニバーサルデザイン(Universal Design、UD)とは、文化言語国籍の違い、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わずに利用することができるように目指した施設・製品・情報などの設計(デザイン)のこと。

(ウ)バリアフリーデザインの7原則 バリアフリーデザインではなく、ユニバーサルデザインです。
 設問の文章


ユニバーサルデザイン(Wikipedia)より
ユニバーサルデザインの7原則

The Center for Universal Design, NC State University による。

  1. どんな人でも公平に使えること。(公平な利用)
    Equitable use
  2. 使う上での柔軟性があること。(利用における柔軟性)
    Flexibility in use
  3. 使い方が簡単で自明であること。(単純で直感的な利用)
    Simple and intuitive
  4. 必要な情報がすぐに分かること。(認知できる情報)
    Perceptible information
  5. うっかりミスを許容できること。(失敗に対する寛大さ)
    Tolerance for error
  6. 身体への過度な負担を必要としないこと。(少ない身体的な努力)
    Low physical effort
  7. アクセスや利用のための十分な大きさと空間が確保されていること(接近や利用のためのサイズと空間)
    Size and space for approach and use


 過去問のユニバーサルデザインより引用する。

 H18年 Ⅰ-1-5

(問題)

H18年度問題 

正答: ⑤

(解答)

バリアーフリーデザインは、障害のある人々高齢者などが、社会生活をしていくうえで妨げとなる障壁がないように意図された設計をいう。

アクセシブルデザインは、何らかの機能に制限がある人に焦点を合わせ、これまでの設計をそのような人々のニーズに合わせて拡張することによって、製品や建物やサービスをそのまま利用できる潜在顧客数を最大限まで増やそうとする設計をいう。

ユニバーサルデザインは、特別な改造や特殊な設計をせずに、すべての人が、可能な限り最大限まで利用できるように配慮された製品や環境の設計をいう。


H26年 Ⅰ-1-1

H26年度問題 

正答: ⑤

(解答)

ユニバーサルデザインは、ロナルド・メイスにより提唱され、特別な改造や特殊な設計をせずに、すべての人が、可能な限り最大限まで利用できるように配慮された製品や環境の設計をいう。

ユニバーサルデザインの7つの原則は、

 (1)公平な利用
 (2)利用における柔軟性
 (3)単純で論理的な利用
 (4)認知できる方法
 (5)欠陥に対する寛大さ
 (6)少ない身体的な努力
 (7)接近や利用のためのサイズを空間

である。


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Ⅰ-1-4 生産数量最適化

解答:②

 文意より、次の表を作成した。赤枠で囲った部分が生産可能な製品1および製品2の生産量(各1時間当たり1kg)およびその生産に必要な原料AおよびBの量である。
 販売で得られる利益は、製品1が300万円/kg、製品2が200万円/kgであるので、赤枠で囲った部分の利益合計は、

   製品1    3  900万円     4  1200万円     5  1500万円
   製品2    4  800万円     3   600万円     2   400万円
   合計       1700万円        1800万円        1900万円

となり、答えは1900万円である。




(別解)
 グラフを利用してこの問題を解くこともできる。製品1の生産量をx(kg)、製品2の生産量をy(kg)とすると、
   x + y = 7     式1
   2x + y ≦ 12     式2
   x + 3y ≦ 15    式3
 ゼロ点とx軸、y軸および式1の直線で囲まれる範囲が生産可能領域となり、式2と式3の交点、x=5、y=2はその領域に含まれる。
 その点が最大利益を与える点であり、その利益額は、
  利益額=300x+200y=1900万円
 と計算される。作図は試みてください。

 関連問題はH28年1-1-5


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Ⅰ-1-5 検査回数の最適化

解答:③

 検査回数をX回として、題意より総費用を計算する。

    総費用=30X + (1-1/(X+2))×3240

    X(回)         2       3       4       5       6
    総費用(万円)   262.5   219.6   210.0   216.1   230.6

 検査回数が4回の場合、総費用が210.0万円で最少となる。


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Ⅰ-1-6 製造物責任法

解答:④

平成27年Ⅰ-1-4に同じである。再記する。


H27年 Ⅰ-1-4

H27年度問題 

正答: ③

(解答)

製造物責任法は、製造物欠陥により人の生命、身体又は財産に係る被害が生じた場合における製造業者等の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

製造物責任法において製造物とは、製造又は加工された動産をいう。

また、欠陥とは、当該製造物の特性、その通常予見される使用形態、その製造業者等が当該製造物を引き渡した時期その他の当該製造物に係る事情を考慮、して、当該製造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいう。



(参考)

製造物責任法(Wikipedia)

損害賠償責任を追及する場合、民法不法行為法における一般原則によれば、要件の一つとして加害者に故意・過失があったことにつき被害者側が証明責任を負う。つまり民法で損害賠償を請求する際には、被告の過失を原告が立証する必要がある。しかし多くは、過失の証明が困難であるために損害賠償を得ることが不可能になる場合があるとの問題意識から、同法で製造者の過失を要件とせず、製造物に欠陥があったことを要件とすることにより、損害賠償責任を追及しやすくした。このことに製造物責任の意義がある。





2群


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Ⅰ-2-1 情報セキュリティ

解答:④

 ボーナス問題である。

 多少は関連する過去問題にH16年Ⅰ-2-2があります。

H16年 Ⅰ-2-2

H16年度問題

正答: ③

(解答)

このユーザの登録を取り消し、新規のユーザとして登録する。このユーザが以前に作成したファイルは消去する。」は誤り。

「そのような場合に備えて、パスワード一覧表を印刷して金庫に保管しておき、問合せがあったら、本人に直接一覧表を閲覧させる。」は誤り。

新たにパスワードを設定し、それを記した媒体を厳封して本人に直接手渡す。

「一時的にシステムをパスワードなしでログイン可能な状態にして、本人にパスワード登録コマンドを実行させる。」は誤り。

「そのような場合に備えて、パスワードファイルを暗号化されたものと暗号化されていないものの2種類作成しておき、暗号化されていないファイルを調べて、本人に電子メールで知らせる。」は誤り。


解説は省略。


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Ⅰ-2-2 論理思考

解答:③

 ボーナス問題ですね。(a)が分かった段階で、答えが決まります。




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Ⅰ-2-3 n進数の補数

正解:③

龍谷大学の野間圭介先生が補数についてわかりやすく解説されていました。引用させていただきます。




 (補数)=(基数)-N   すなわち N+(補数)=(基数) 
 問題に関する2進数の2の(基数)は(100000)2、2進数の1の(基数)は(11111)

 問題で与えられている2進数N(01011)2と解答③の2進数を加えると(基数)となる。




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Ⅰ-2-4 論理式の展開

解答:⑤

 次の展開となります。



 展開のルールのついては、過去問 集合の論理式 を参照してください。



Ⅰ-2-5 2分木と後置記法

解答:①

問題文で例示されている図 数式を図に落とし、示された番号順に記号を並べていくと、数式が後置記法に変換される。



問題で後置記法への変換が求められている中間記法式は a×b+c÷d。この式の記号を図に当てはめ、例示図と同じに読んでいくと、ab×cd÷+ となる。




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Ⅰ-2-6 集合に含まれる数

解答:②

 与えられた問題を図にしてみた。A∩B、A∩C、B∩Cはそれぞれの円が重なっている部分で、A∩B∩Cは図中に「3」と記している部分である。「2」と記した部分は円が重なり合い2層となっている。3と記した部分は3層となっている。この図の元の数を求めるためには、A,B,Cの元を足し合わせた数より、重なり部分の補正を施すことになる。補正の方法としては、その合計より、まずA∩B、A∩C、B∩Cの元の数を引くが、この操作を行うと、「3」の部分がなくなってしまう(0層となる)。そこで、「3」、すなわちA∩B、A∩Cの元の数を加える。これにより下図(A∪B∪C)に含まれる元の数が求まる。

   下図を構成する減の数=300+180+128-60-43-26+9=488

 今、求められているのはこのA∪B∪Cに含まれない元の数である。この数は集合全体の元の数よりA∪B∪Cに含まれる元の数を引くことにより求まる。

   A∪B∪Cに含まれない元の数=900-488=412



 過去問 H22年Ⅰ-2-3に同じ問題があります。



3群


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Ⅰ-3-1 定積分の近似式

解答:①

 下の過去問と同じ問題である。解答の並びのみ変えてあり、過去問の③が、本年の問題の①となっている。解答は過去問に示したとおりであるが、簡便な方法(破れかぶれの方法)として、次の方法を試みてもよいのではと考える。
 たとえば、f(x)=2x+1と置く。定積分の値は[x+x]-1→1なので、定積分の値は2となる。
 問題に示されているf(-1)=-1、f(0)=1、f(1)=3。これを問題の数式に代入すると、
 ①1.5、②2、③2、④2、⑤2となり、①でえられる値が定積分の値と異なっていることが分かる。


過去問 定積分の近似値(今回の問題と同一)より

平成28年Ⅰ-3-1



解答:③

この問題の意味をイメージでとらえる。
問題の意味は、x軸とff(x)で囲まれた、x=-1からx=1までの面積を積分で求めるというものである。

① f(-1)とf(1)の中間点f(0)を妥協高さとして、長方形の面積を求めている。
② f(-1)とf(1)を頂点とする台形の面積を求めている。
③ ????
④ (①+②)/2である。
⑤ ①×1/3+④×2/3である。

以上、説明を加えたが、一番端的なのは、それぞれのf(x)の係数を足した数字が、③のみ2とならないことである。

①2 ②1+1=2 ③1/4+1+1/4=3/2 ④1/2+1+1/2=2 ⑤1/3+4/3+1/3=2


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Ⅰ-3-2 偏微分

解答:④

 u=-x+2xy、v=2xy-y をそれぞれ与えられた条件で偏微分氏、得られた数式にx=1、y=2を代入する問題である。

    div  = -2x+2y+2x-2y = 0
    rot  = 2y-2x = 2

 過去に類似の問題としてH27年Ⅰ-3-2がある。


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Ⅰ-3-3 逆行列

解答:②

 行列Aと逆行列A-1の掛け算をすると、単位行列が得られます。下図は掛け算の方法を示しています。

 行列の掛け算

   http://naop.jp/text/c/gyouretu3.html

単位行列


 まず、掛け算の結果、〇で囲んだ部分がどうなるかを実際に計算してみました。この値が0でなければ解答候補から外れます。

 ①a+a=2a、②-a+a=0、③1-a+a=1、④-a+a=0、⑤a+a=2a

 解答の候補として、②と④が残りました。

 次いで、②と➃について、□で囲んだ部分の値を計算しました。

 ②ac-b-ac+b=0、④ac+b-ac+b=2b

 従って、消去法で②が答えとして残ります。他の部分、例えば△などについての計算はしていません。


 過去問 H25年Ⅰ-3-4に逆行列の問題がありました。


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Ⅰ-3-4 ニュートン法

解答:②

 ニュートン方法(Wikipedia)には次のように説明されています。
 数値解析の分野において、ニュートン法またはニュートン・ラフソン法は、方程式系を数値計算によって解くための反復法による求根アルゴリズムの1つである。対象とする方程式系に対する条件は、領域における微分可能性と2次微分に関する符号だけであり、線型性などは特に要求しない。収束の速さも2次収束なので古くから数値計算で使用されていた。

右図の赤線の直線は一次式で、 y=ax+b である。y=f(x)とすると、aはx=xにおける傾きであるから、a=f’(x)であり、f(x)=f’(x)x+b(式1)となる。
一方、f(x)=0とするとx+1の点が求まり、xn+1=-b/f’(x)(式2)である。
定義により Δx=x-xn+1(式3)
式1よりx=(f(x)-b)/f’(x
従って、式3のΔxは Δx=f(x)/f’(x)となる。
これで解答は、②または⑤となる。

次にΔxであるが、右図の赤線に続いてxn+1より垂線を上げ、f(x)と交わる点で曲線f(x)の接線(緑色の直線)を引く。この直線がx軸と交わったところが次のポイントxn+2である。この作業を続け、今回のxと次のxn+1の差が、最初に設定したしきい値εより小さくなった時、  f(x)=0の解が求まったとして計算を終了する。計算の終了条件は|Δx|<εであり、従って答えは②となる。
 


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Ⅰ-3-5 バネとポテンシャルエネルギー

解答:③

①バネの伸びに抗する力で質量mの物体をつり合い地点にとどめています。バネバカリの原理ですね。
②①の式、ku=mgをuで積分しています。
③で変位uでの微分値=0でつり合い点を求めている。この「算出されたuの時、全ポテンシャルエネルギーが最小になる(最小になるからそこで安定してとどまっている)。この安定位置よりUが変化すると、全ポテンシャルエネルギーは増大する。
④記載のとおりです。
⑤有限要素法 記載のとおりです。

 有限要素法に関して多くの出題がされています。
  有限要素法 基本
  有限要素法 要素内内挿
  有限要素法 トラスモデル
  有限要素法 面積座標
  有限要素法 振動解析

 過去問でバネに関する問題が出題されています。


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Ⅰ-3-6 ヤング率と材料の伸び

解答:③

過去にも関連する多くの問題が出題されています。

σ=F/S=E・ΔL/Lの式と、
1N=1kg・m/s、および1Pa=1N/m=1kg/(m・s
がわかっていれば解ける、簡単な問題群です。

計算間違いをしなければ正答に行きつけます。


H22年 Ⅰ-3-5

H22年度問題  


正答: ②

(解答)

    ΔL=FL/(SE)
      =1000(kg・m・s)×1m/(100×10-6(m)×100×10(kg・(m・s))
      =10-4
      =0.1mm


4群


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Ⅰ-4-1 物質モル数の比較

解答:⑤

各設問の物質のモル数を計算する。

①1モルの期待が標準状態で占める体積は22.4リットル。従って、窒素14リットルは14/22.4=0.63モル。
②水溶液に含まれる塩化ナトリウムは20g。従って、20/58.5=0.50モル。
③物質1モルの分子数は6.02×1023個。従って、水分子のモル数は3.0×1023/6.02×1023=0.50モル。
➃化学式は、Cu+0.5O→CuO。従って、酸素のモル数は64/63.6×0.5=0.50モル。
⑤化学式は、CH+2O→CO+2HO。従って、二酸化炭素は4.0/16=0.25モル。
  (メタンCH1モルからCO1モルが生成する)


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Ⅰ-4-2 酸と塩基

解答:⑤

①酸の強さを示す値に酸解離定数(pKa)があり、酸解離定数(Wikipedia)でその説明がなされている。ここに酢酸(CHCOOH)と炭酸(HCO)の水中でのpKaが示されている。フェノール(COH)のpKaはフェノール(Wikipedia)に示されている。それぞれのpKa値は酢酸4.76、炭酸6.11、フェノール9.95であり、酸が強いほどこの数値は小さい。
②ナトリウム(Na)、カリウム(K)をアルカリ金属、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)をアルカリ土類金属といい、これらの水酸化物、NaOH、KOH、Ca(OH)、Ba(OH)は水に溶けて強塩基性を示す。
③化学式で書くと CaCO+2HCl→CaCl+(HCO)→CaCl+HO+CO である。反応で生成したHCOは酸性条件下で速やかにHOとCOに分解する。
④2NHCl+Ca(OH)→CaCl+2(NHOH)→CaCl+2HO+2NHである。NHOHは強塩基下でHOとNHに分解する。
酸解離定数(Wikipedia)で、塩酸および酢酸の水中でのpKaは、-3.7および4.76である。pKaの定義は、
 酸をHAで表し、その水中での挙動は HA+HO⇔H+A、Ka=[H][A]/[HA]、pKa=-log(Ka)
 塩酸および酢酸のpKaをKaに直してみると、5012および1.74×10-5で、水中のH(一般的にはH)の濃度は大きく違っていることが分かる。両者の同一濃度でのpHが同じであるはずがない(塩酸は強酸、酢酸は弱酸)。


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Ⅰ-4-3 金属材料の腐食

解答:③

 ①②は腐食(Wikipedia)からの引用です。

腐食とは、化学生物学的作用により外見や機能が損なわれた物体やその状態をいう。
一般的に言われる、表面的に「さび」が発生することにとどまらず、腐食により厚さが減少したり、孔が開いたりすることも含む
アルマイト(Wikipedia)より。人工的にアルミニウム表面に分厚い酸化アルミニウム被膜を作る事によって、アルミニウムの耐食性、耐摩耗性の向上、および、装飾その他の機能の付加を目的として行なわれる。
ステンレス(Wikipedia)より。ステンレス鋼(ステンレスこう、: stainless steel)とは、クロム、またはクロムニッケルを含む、さびにくい合金鋼である。ISO規格では、炭素含有量 1.2 %(質量パーセント濃度)以下、クロム含有量 10.5 % 以上のと定義される。
⑤腐食の速度は、材料の使用環境温度に影響される。一般的に高温になるほど腐食速度が大きくなる。


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Ⅰ-4-4 金属の変形や破壊

解答②

(A)金属の塑性は、自由電子が存在するために原子の移動が比較的容易で、また、、移動後も結合が切れないことによるものである。塑性とは、力を加えて変形させたとき、永久変形を生じる物質の性質のことをいう。
(B)結晶粒径が小さくなるほど金属の降伏応力は大きくなる。降伏(Wikipedia)
(C)多くの金属は室温下では変形が進むにつれて格子欠陥が増加し、加工硬化する。加工硬化(Wikipedia)によると、
加工硬化(かこうこうか、英語:work hardening、strain hardening)とは、金属応力を与えると塑性変形によって硬さが増す現象。ひずみ硬化とも呼ばれる。金属応力を与えると結晶面に沿ってすべりが生じるが(塑性変形)、このすべりは結晶格子を構成する原子の配列に対し一様にズレるのではなく、歪みすなわち、転位を生み出す。転位は順次に結晶格子内を移動していくが、加工硬化を起こし易い金属あるいは合金では、加工を繰り返すことで転位密度が高まり、転位は解放されずに次第に蓄積して絡み合い、そのすべり面に対しての抵抗が徐々に増してくる。すなわち、冷間加工により変形が進む程、転位は増加・重層化(ポリゴン化)して抵抗が大きくなり硬さを増していくことになる。これが加工硬化である。
(D)疲労破壊とは、繰返し負荷によって引き起こされる破壊のことである。材料疲労(Wikipedia)によると、
疲労は、物体が力学的応力を継続的に、あるいは繰り返し受けた場合にその物体の機械材料としての強度が低下する現象。金属で発生するものは金属疲労(Metal fatigue)として一般に知られているが、金属だけではなく樹脂ガラスセラミックスでも起こり得る。

参考Web
 材料の強さとは 
 金属の塑性変形と格子欠陥(転位) 
2.2  応力-ひずみ曲線
 降伏 局部的なせん断破壊
(4) フェライト結晶粒大きさの影響  
 実験的にフェライト結晶粒平均直径dに対して表わされる。この式を、Hall-Petchの式と呼び、金属組織と機械的性質との関係を表す重要な式である。
(2) 転位を動きにくくする方法
 転位は小さな力で移動し、増殖するのであるから、転位を動きにくくする方法として、合金や加工硬化等の方法が実用化されている。
3.7 結晶粒微細化による強化


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Ⅰ-4-5 細胞の化学組成

解答:⑤

①水は細菌細胞の重量の約70%を占める。細胞を構成する物質に大腸菌(細菌)が示されている。
 大腸菌に占める水の割合は70%、人の細胞で66%である。
②細胞を構成する総原子数の99%を主要4元素(水素、酸素、炭素、窒素)が占める。
 細胞(Wikipedia)より、細胞は約17種類の元素が含まれる。重量比64%の酸素、同18%の炭素、同10%の水素、同3%の窒素の4種類は主要四元素と呼ばれる
③生物を構成する元素の組成比はすべての生物でよく似ており、生物体中の総原子数の60%以上が水素原子である。
 ②の元素重量比より原子数の比率を求める。原子数O+C+H+N=100.0としての計算であるが、その原子数比率は、O:C:H:N=7.9:11.8:78.7:1.7となり、問題文の内容が確認できる。
➃細胞内の主な有機小分子は、糖、アミノ酸、脂肪酸、ヌクレオチドである。
 細胞(Wikipedia)より、生命に必須の物質といわれる水以外に細胞中に含まれる分子は、主に糖質脂質タンパク質アミノ酸)・核酸の4種に分けられる。脂質が脂肪酸のことである。
⑤核酸は動物細胞を構成する有機化合物の中で最も重量比が大きい。この記述は誤りである。細胞を構成する物質に人の細胞中にタンパク質(16%)と脂質(13%)が多く、核酸は微量であると記されている。


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Ⅰ-4-6 タンパク質の性質

解答:③

①ペプチド結合は共有結合である、RCOOH+R’NH→RCONHRで生じる結合。酸アミド結合ともいう。’
②タンパク質を構成するアミノ酸はほとんどがL体である。
③一次構造とはアミノ酸のつながり方をいい、これは遺伝子により決定される。
④ジスルフィド結合は共有結合である。RSH+R’SH→RSSR’(酸化によりジスルフィド結合が生じる。)
⑤極性アミノ酸の側鎖ががタンパク質の表面に分布している。

 ずばりではないですが、タンパク質に関する過去問があります。H25年Ⅰ-4-5とH29年Ⅰ-4-5は同じ問題です。



5群


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Ⅰ-5-1 持続可能な開発目標(SDGs)

解答:②

持続可能な開発のための2030アジェンダ(Wikipedia)より、持続可能な開発のための2030アジェンダは、2000年の国連ミレニアムサミット英語版で策定されたミレニアム開発目標(MDGs)が2015年で終了することをうけ、国際連合が向こう15年間の新たな持続可能な開発の指針を策定したもの。「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals:SDGs)を中核とする。2015年9月25日の国連総会で採択された
②間違い。途上国のみを対象にしているものではない。持続可能な開発目標(Wikipedia)によると、

世界の持続可能な開発を目指すということは、先進国開発途上国の双方で持続可能性を追求することであり、世界の南北問題とも関連が深い。

持続可能な開発を実現するためには

  1. 開発・貧困解消と環境保全のために政府開発援助は、どのようにあるべきか
  2. 国境を越えた直接投資はどのようにあるべきか
  3. 環境保全を理由とした貿易制限(関税非関税障壁)はどのようにあるべきか

といった経済協力のあり方が重要である。


持続可能な開発目標の17のゴール(国連開発計画)。


ミレニアム開発計画(国連開発計画)



➃マルチステークホルダー・パートナーシップは上の「17のゴール」の17番目に掲げられている。関連する国連広報センター文書には、「持続可能な 開発のための 2030アジェン ダを達成するた め、私たちは約 束を素早く行動 へと移さねばな りません。その ためには、すべ てのレベルで強 力、包摂的かつ 統合的なパート ナーシップが 必要です」と記されている。

「持続可能な開発目標」推進本部 持続可能な開発目標(SDGs)に係る施策の実施について、関係行政機関相互の緊密な連携を図り、総合的かつ効果的に推進するため、全国務大臣を構成員とする持続可能な開発目標(SDGs)推進本部を設置しています。


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Ⅰ-5-2 事業者の環境関連活動

解答:③

①誤り。グリーン購入(Wikipedia)より、グリーン購入とは、製品サービスを購入する前に必要性を熟考し、環境負荷ができるだけ小さいものを優先して購入することである。消費者の観点でグリーン購入といい、生産者の観点ではグリーン調達という
②誤り。環境報告書(Wikipedia)より、環境報告書は、発行する機関や企業が環境に対して取り組んでいる事柄を広く一般に開示する報告書である。 環境情報の提供の促進等による特定事業者等の環境に配慮した事業活動の促進に関する法律(事業者の環境配慮促進法)によって、独立行政法人や、国立大学法人などにおいて発行が義務付けられている。環境省によってガイドラインが制定されている。
③環境会計とは、事業活動における環境保全のためのコストやそれによって得られた効果を金額や物量で表す仕組みをいう。環境会計(Wikipedia)
➃誤り。国債商業会議所の定義では「環境に関する経営管理上のコントロールを促進し、会社が定めた環境に関する方針(法律で定められた基準を守ることを含む)の遵守状況を評価することにより、環境保護に資する目的の組織・管理・整備がいかによく機能しているかを組織的・実証的・定期的・客観的に評価するもの
⑤誤り。ライフサイクルアセスメント(Wikipedia)より、ライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment:LCA)とは製品やサービスに対する、環境影響評価の手法のこと。


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Ⅰ-5-3 石油情勢

解答:③


H25年の出題(H25年Ⅰ-5-1、下に再記)と比べると数字が変化しています。原油輸入の中東依存度推移はグラフで示されています。一次エネルギーの動向(経済産業省資源エネルギー庁)によると、(1)石油 ③原油価格の推移:日本の総輸入金額に占める原油輸入金額の割合を見ると、石油ショック以降、減少基調が続き、1986年度以降はおおむね10%程度で推移してきました。石油ショック以後の石油代替政策、省エネルギー政策などを反映して、輸入全体に占める原油の割合が低下し、石油ショック時と比べて原油価格高騰による日本経済への影響は小さくなりました。

解答文

日本で消費されている原油はそのほとんどを輸入に頼っているが、財務省貿易統計によれば輸入原油の中東地域への依存度(数量ベース)は2012年で約87%と高く、その大半は同地域における地政学的リスクが大きいホルムズ海峡を経由して運ばれている。

また、同年における最大の輸入相手国はサウジアラビアである。

鉱物性燃料における原油(粗油を含む)及び石油製品の輸入金額が日本の総輸入金額に占める割合は、東日本大震災のあった翌年の2012年には約12%となった。



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過去問 エネルギー需給より

H25年 Ⅰ-5-1

H25年度問題 

正答: ⑤

(解答)

日本で消費されている原油はそのほとんどを輸入に頼っているが、財務省貿易統計によれば輸入原油の中東地域への依存度(数量ベース)は2012年で約83%と高く、その大半は同地域における地政学的リスクが大きいホルムズ海峡を経由して運ばれている。

また、同年における最大の輸入相手国はサウジアラビアである。

鉱物性燃料における原油(粗油を含む)及び石油製品の輸入金額が日本の総輸入金額に占める割合は、東日本大震災のあった翌年の2012年には約21となった。



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Ⅰ-5-4 これからのエネルギー利用

解答:④


スマートグリッド(Wikipedia)より、スマートグリッド英語:smart grid)とは、電力の流れを供給・需要の両側から制御し、最適化できる送電網である。日本では次世代送電網スマートコミュニティとも呼ばれる。事業所や工場など、限られた範囲でエネルギー供給源から末端消費部分を通信網で管理するスマートグリッドは、特にマイクログリッドと呼ばれる

スマートコミュニティ事例集(経済産業省)より、スマートコミュニティとは、様々な需要家が参加する一定規模のコミュニティの中で、再生可能エネルギーやコージェネレーションシステムといった分散型エネルギーを用いつつ、IoTや蓄電池制御等の技術を活用したエネルギーマネジメントシステムを通じて、地域におけるエネルギー需給を総合的に管理し、エネルギーの利活用を最適化するとともに、高齢者の見守りなど他の生活支援サービスも取り込んだ新たな社会システムです。
スマートハウス(Wikipedia)より、スマートハウスとは、1980年代アメリカで提唱された住宅の概念で、家電や設備機器を情報化配線等で接続し最適制御を行うことで、生活者のニーズに応じた様々なサービスを提供しようとするものである
④誤りである。スマートメーター(Wikipedia)とは、スマートメーターは、従来のアナログ式誘導型電力量計と異なり、電力デジタル計測し、メーター内に通信機能を持たせた次世代電力量計である。ここでは、主に電気メータをスマートメータと呼ぶ。
スマート(Wikipedia)より、スマートは、賢い、頭が切れる、高知能、鋭い、活発、生意気、洒脱、などの意(「痩せている」は誤用)。機械に対しては高性能の意。


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Ⅰ-5-5 科学技術史

解答:③

   (ア)   フリッツ・ハーバー            1908年      アンモニアの工業適合性の基礎の確立
   (イ)  オットー・ハーン  1938年  原子核分裂の発見
   (ウ)  アレクサンダー・グラハム・ベル  1876年  電話の発明
   (エ)  ハインリッヒ・R・ヘルツ  1887年  電磁波の存在の実験的な確立
   (オ)  ジェームズ・ワット  1776年  蒸気機関の改良


年代順に並べると

        1776    1876     1887     1908     1938 
    ワット     ベル     ヘルツ    ハーバー     ハーン
    蒸気機関     電話     電磁波    アンモニア     核分裂


年代の出所は
 発明の年表(Wikipedia):ワット、ベル、ハーバー
 ハインリッヒ・R・ヘルツ(Wikipedia)
 オットー・ハーン(Wikipedia)



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Ⅰ-5-6 技術者倫理

解答:⑤

常識的な判断で解答に行きつけると思います。

同じ問題が、H26年Ⅰ-5-5で出題されました。

                                                                 以上



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