E06  資源リサイクル



この問題の努力目標

  覚える




技術士試験の問題からは必要最小限の引用にとどめる。(問題)が記されている部分はその引用である。

問題および解答は日本技術士会のホームページより必要に応じて入手してください。

  技術士第一次試験の問題       技術士第一次試験の正答(答え)  



問題番号が赤字のものは、ボーナス問題

H24年
 Ⅰ-5-1   H23年 Ⅰ-5-2   H20年 Ⅰ-5-3

H19年 Ⅰ-5-2   H17年 Ⅰ-5-2

同じ問題

H24年 Ⅰ-5-1 と H17年 Ⅰ-5-2



H23年 Ⅰ-5-2

H23年度問題 

正答: ② 

(解答)

今(平成28年末)からすると、もう5年も前の出題です。その間に廃棄物行政も多少の変化はあるものと考えます。変わらないのは3R(Reduce、Reuse、Recycle)でしょうか。再使用(Reuse)、再生利用(Recycle)、熱回収の順がわかれば選択肢は2つに絞り込めます。

(解答)

廃棄物リサイクル行政の目的が、これまでの公衆衛生の向上や公害問題の解決に加えて循環型社会の形成をも目指していることを踏まえ、今後、わが国全体として、3Rに重点を置いた最適なリサイクル。処理システムを構築していくこととされています。

平成13月の環境大臣より公表された廃棄物処理法に基づく基本方針の中では、まず、できる限り廃棄物の排出を抑制し、次に、廃棄物となったものについては不適正処理の防止その他の環境の負荷の低減に配慮しつつ、再使用、再生利用、熱回収の順にできる限り循環的な利用を行い、こうした排出抑制及び適正な循環的利用を徹底した上で、なお適正な循環的利用が行われないものについては、適正な処分を確保することを基本とすること等を定めています。

これにより一般廃棄物及び産業廃棄物の最終処分量を平成22年度までに平成年度のおおむね半分に削減することとしています。



(参考)

平成28年度版環境白書(循環型社会、生物多様性白書)

3章 循環型社会の形成

1節 循環型社会の形成に向けて

1 循環型社会形成に向けた現状と課題

我が国における国民の3Rに関する意識は総じて低下の傾向にありました(表3-1-1)。しかし、その一方で具体的な3R行動の実施率は、従来から大きな変化は見られませんでした。これらの結果を踏まえ、問題意識が実際の3Rに結び付くような社会システムの在り方、とりわけ2R の取組に関して、検討を行う必要があります。また、循環資源を原材料として用いた製品の需要拡大を目指した消費者への普及啓発や、2R取組実施事業者に対するインセンティブを喚起するための取組を進めることも重要です。

 産業廃棄物の最終処分量は、平成12年度から平成25年度の間で約74%減少しています。一方で、事業系ごみ排出量は、平成25年度において平成12年度比で約27%削減されていますが、近年の事業系ごみ排出量の推移は横ばいとなっています。



H24年 Ⅰ-5-1

H24年度問題 

正答: ③

(解答)

法文を深く読み込まないと、解答には至りません。地震がなければパスとする問題です。


「循環型社会形成推進基本法は、焼却するごみの量を減らすことを目的に、リサイクルを最優先とする社会の構築を目指した法律である。」は誤り。
3R(Reduce、Reuse、Recycle)の順です。

「容器包装リサイクル法(容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律)では、PETボトル、スチール缶、アルミ缶の品目のみについて、リサイクル(分別収集及び再商品化)のためのすべての費用を、商品を販売した事業者が負担することを義務付けている。」は誤り。

家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)では、エアコン、テレビ、洗濯機、冷蔵庫など一般家庭や事務所から排出された家電製品について、小売業者に消費者からの引取り及び引き取った廃家電の製造者等への引渡しを義務付けている。

「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)では、電子レンジや冷蔵庫などの主な家電製品について、リサイクルのための費用を製品の購入時にあらかじめ消費者が負担することが義務付けられている。」は誤り。
電子レンジは含まれていない。消費者が廃棄時にリサイクルのための費用を負担する。

対象となる容器包装は、ガラスびん、PETボトル、紙製容器包装、プラスチック製容器包装、アルミ缶、スチール缶、紙パック、段ボールです.

「建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)では、特定建設資材を用いた建築物等に係る解体工事又はその施工に特定建設資材を使用する新築工事等の建設工事のすべてについて、その発注者に対し、分別解体等及び再資源化等を行うことを義務付けている。」は誤り。
(建設工事の規模に関する基準) 面積、金額に関する規定がある。

「バーゼル条約(有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するパーゼル条約)は、発展途上国から先進国へ有害廃棄物が輸入され、環境汚染を引き起こした事件を契機に採択されたものであるが、リサイクルが目的であれば、日本から発展途上国に有害廃棄物を輸出することは規制されてはいない。」は誤り。
輸出国と輸入国、双方の許可が必要となります。


(参考)

法   律 目            的
循環型社会形成
推進基本法
第一条  この法律は、環境基本法 (平成五年法律第九十一号)の基本理念にのっとり、循環型社会の形成について、基本原則を定め、並びに国、地方公共団体、事業者及び国民の責務を明らかにするとともに、循環型社会形成推進基本計画の策定その他循環型社会の形成に関する施策の基本となる事項を定めることにより、循環型社会の形成に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。
容器包装
リサイクル法
この法律は、容器包装廃棄物の排出の抑制並びにその分別収集及びこれにより得られた分別基準適合物の再商品化を促進するための措置を講ずること等により、一般廃棄物の減量及び再生資源の十分な利用等を通じて、廃棄物の適正な処理及び資源の有効な利用の確保を図り、もって生活環境の保全及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする(第1条)。
家電
リサイクル法
本法の目的は特定家庭用機器の小売業者・製造業者等による特定家庭用機器廃棄物の収集・運搬・再商品化等に関し適正・円滑な実施のための措置を講ずることにより、廃棄物の減量・再生資源の十分な利用等を通じて廃棄物の適正な処理・資源の有効な利用の確保を図り生活環境の保全・国民経済の健全な発展に寄与することにある(1条)。
建設
リサイクル法
この法律は、特定の建設資材について、その分別解体等及び再資源化等を促進するための措置を講ずるとともに、解体工事業者について登録制度を実施すること等により、再生資源の十分な利用及び廃棄物の減量等を通じて、資源の有効な利用の確保及び廃棄物の適正な処理を図り、もって生活環境の保全及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的(第1条)としている。
バーゼル条約

バーゼル条約は、前文、本文29カ条、末文および9の附属書(ただし、附属書VIについては未発効)からなり、その主たる規定は次の通り。

  1. この条約に特定する有害廃棄物およびその他の廃棄物(以下、本資料において「廃棄物」という。)の輸出には、輸入国の書面による同意を要する(第6条1項-3項)。
  2. 締約国は、国内における廃棄物の発生を最小限に抑え、廃棄物の環境上適正な処分のため、可能な限り国内の処分施設が利用できるようにすることを確保する(第4条2項(a)および(b))。
  3. 廃棄物の不法取引を犯罪性のあるものと認め、この条約に違反する行為を防止し、処罰するための措置をとる(第4条3項および4項)。
  4. 非締約国との廃棄物の輸出入を原則禁止とする(第4条5項)。
  5. 廃棄物の南極地域への輸出を禁止する(第4条6項)。
  6. 廃棄物の運搬および処分は、許可された者のみが行うことができる(第4条7項(a))。
  7. 国境を越える廃棄物の移動には、条約の定める適切な移動書類の添付を要する(第4条7項(c))。
  8. 廃棄物の国境を越える移動が契約通りに完了することができない場合、輸出国は、当該廃棄物の引き取りを含む適当な措置をとる(第8条)。
  9. 廃棄物の国境を越える移動が輸出者または発生者の行為の結果として不法取引となる場合には、輸出国は、当該廃棄物の引取を含む適当な措置をとる(第9条2)。
  10. 締約国は、廃棄物の処理を環境上適正な方法で行うため、主として開発途上国に対して、技術上その他の国際協力を行う(第10条)。
  11. 条約の趣旨に反しない限り、非締約国との間でも、廃棄物の国境を越える移動に関する二国間または多数国間の取決めを結ぶことができる(第11条)。

ブラウン管、使用済ニッケル電池カドミウム電池などを、有害廃棄物として条約で定めた[1]




H20年 Ⅰ-5-3

H20年度問題 

正答: ③ 

(解答)

容器包装などの廃プラスチックは、コークス炉化学原料や高炉還元剤としてもリサイクルされている。

発電設備を有する都市ごみの焼却施設の平均的な発電端効率は、低位発熱量ベースで10%を超える程度である。
平成24年で12%程度である。

「一般廃棄物の最終処分場(埋立処分場)の全国の平均残余年数(埋立残余容量を年間埋立容量で除した年数)は50年以上ある。」は誤り。
平成28年であと14年程度である。

セメント製造施設では、セメント製造業全体の平均で1tのセメント製造当たり400kg程度の廃棄物や他産業の副産物を利用している。

廃棄物を千数百度の高温下で溶融処理した際に生成した溶融スラグは、道路用材やコンクリート骨材などに利用されている。



(参考)


今後のごみ発電のあり方について - 日本環境衛生センター

ごみ発電の現状. ・総発電電力量と発電効率の推移. ・ごみ焼却施設の処理能力別の余熱利用状況(平成24年度実績). ・中規模施設の実例. 3.環境省ごみ ..... 都市ごみ発電の電力事業としての役割や地域社会の低炭素. 化への貢献等のあり方を検討し、 ..


産廃知識 産業廃棄物処理の現状

最終処分場の残余容量は、平成2541日現在で、約18,271万立方メートルとなっています。平成24年度の最終処分量及び平成2541日現在の最終処分場の残存容量から最終処分場の残余年数を推計すると、全国では13.9年です(図3)。


セメントができるまで(製造工程)(セメント協会)

ポルトランドセメントの原料は、石灰石、粘土、けい石、酸化鉄原料(銅からみ、硫化鉄鉱からみ、他)、せっこうに分類され、そのほとんどは国内で入手できます。特に、一番多量に使う石灰石については、北海道から沖縄県までの全国各地に高品位の石灰石鉱山が点在しています。これらの原料を調合し、「原料粉砕機」(原料ミル)で粉砕します。原料粉砕機は現在、乾燥、粉砕、粗粉と微粉との分級の3つの機能を合わせもつ「たて型ミル」が主流となっています。

  
セメント1tの製造に必要な原料は、おおよそ石灰石1,100kg、粘土200kg、その他原料100~200kgです。セメントの主要成分(CaO、Al3、SiO、Fe)を含む物質は、原料として使用可能なことから、製鉄所からの副産物である高炉スラグ、石炭火力発電所の石炭灰や、各種の廃棄物の有効利用を進めており、その量は約2,900万t/年にも及びます。これら多種多様な副産物、廃棄物を使いこなしながら、安定した品質のセメントを生産することはやさしい技術ではありません。設備の改善、運転管理技術の向上を中心にたゆまぬ努力を続けています。


セメント産業における廃棄物の有効利用(セメント協会)




溶融スラグ(Wikipedia)

溶融スラグ(ようゆうスラグ)は、廃棄物溶融スラグとも呼ばれ、廃棄物下水汚泥焼却灰等を1300℃以上の高温で溶融したものを冷却し、固化させたものである。近年では建設土木資材としての積極的な活用が進められている。

溶融・固化することにより容積が減少し、最終処分場の延命を図ることができる他、高熱でダイオキシンや揮発性の重金属が無害化されるというメリットがある。




H19年 Ⅰ-5-2

H19年度問題 

正答: ② 

(解答)

「石油などの化石燃料の自給率は低いが、金属鉱物資源は豊富であり、とくに銅鉱石の自給率は現在でも50%以上(銅の含分として計算)である。」は誤り。
銅の自給率はゼロパーセントです。

「PET(ポリエチレンテレフタレート)ボトルは焼却するとダイオキシンが大量に生成することが知られているため、分別回収、洗浄して再使用することが進められ、その割合は回収量の20%を超えている。」は誤り。
塩素が含まれていませんのでダイオキシンは発生しません。洗浄してリサイクルではなく、主にマテリアルリサイクルされます。

使用済みの飲料用アルミニウム缶は、80%以上が回収され、その過半がアルミニウム缶の原料として利用されている。また、回収した使用済みアルミニウム缶を融解して再生地金を得るほうが、鉱石を製錬して新地金を得るよりも、同量のアルミニウムあたりのエネルギー消費が少なくてすむ。

「自動車の排出ガス浄化のための触媒や燃料電池に用いられる白金は、その物性上リサイクルすることが困難であるが、金に比べて資源埋蔵量が格段に豊富で安価であり、環境保全対策技術のコスト低減のために大量に利用されている。」は誤り。

白金の資源量は金よりも少なく、価格は相場にもよりますが、金の価格から大きくは離れていません。


(参考)

“金とプラチナの価格差”が絶好の投資機会になる!?

2015-11-02

 皆さんは、金(ゴールド)と白金(プラチナ)では、どちらの方が投資価値が高いと考えますか?

 宝飾品としての輝きや発色については個々人の好みがあるかもしれませんが、プラチナの方が金(ゴールド)よりも価値が高いというのが大方のイメージであると思われます。なぜならプラチナの方が金よりも希少性が高いからでしょう。

 金(ゴールド)とプラチナの、地上在庫量や産出量の現況、その他の情報について以下に簡単にまとめてみました。

 

ゴールド

プラチナ

地上在庫量
有史以来、人類が採掘した総量

160,000トン
※オリンピックの公式50mプールの約3杯分に相当

5,100トン
※一辺が6メートル四方の立方体の箱に納まる程度の量

産出量

4,000トン
鉱山等からの採掘量が2,500トン前後で、その他はリサイクルや市場からの回収。

200トン

想定地下埋蔵量

45,000トン

主な用途別シェア

宝飾品 80%
工業品向けの加工用等 14%
投資用(金地金・金貨5%
※上記の主な用途とは別に、金は主要国の政府/中央銀行により公的保有(外貨準備の一部)されている

自動車触媒 49%
宝飾品 23%
工業製品向け用途 20%
投資用(白金地金・金貨)及び、その他 8%

主な生産国
国別産出量シェア2014

中国 16%
オーストラリア 9%
ロシア9%
米国 7%
カナダ 6%
ペルー 5%
南アフリカ 5%

南アフリカ 73%
ロシア 12%

 地上在庫と年間産出量の比較では、プラチナは金に対して、それぞれ30分の120分の1程度であるため、プラチナの希少性は明らかで、生産国が南アフリカ一国に偏っています。ただし、市場におけるプラチナ価格が金価格よりも必ずしも高いとはいえないところが、大変興味深く面白い(下記の金・プラチナ価格推移グラフ参照)ところです。






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