財団法人地球環境産業技術研究機構(RITE:Research Institute of Innovative Technology for
the earth)は、地球温暖化阻止に向け、製鉄所や発電所から発生する排ガス中に含まれる二酸化炭素を分離・回収し、最終的には地中深く埋める(貯留すると表現されます)ことにより、大気中への二酸化炭素の拡散を抑制する技術を開発中です。
この技術は2つのステップよりなります。第一ステップは、排ガス中より二酸化炭素を分離するところで、
二酸化炭素が酸性物質であることを利用して、アミン水溶液への吸収および回収によるもの(吸収法)。
二酸化炭素と他のガス成分、酸素や窒素の吸着剤への吸着力の差を利用するPSA(Pressure Swing Adsorption)法によるもの。
があります。
吸収法は、効率よく二酸化炭素を吸収させることができますが、回収するときに溶液を加熱する必要があり、そこで大きなエネルギーを使ってしまうところに問題があるようです。
PSA法は設備が大型化するものと考えられ、このときのコスト競争力が吸収法と比較してどうかとの判断になるのでしょう。
さて、現在の実力では、二酸化炭素の1トンを地下に貯留するのに、約7,300円〜13,000円かかります。この費用を3,000円以下、少なくとも5,000円以下に抑える必要があるでしょう。なぜなら、海外でのCO2排出権は二酸化炭素1トン当たり2,500円〜5,000円で売買されているからです。
日本政府はとりあえず、ヨーロッパの排出権を3,300円で2,000万トン購入する予定としています。
RITEでは平成27年を本格運用に、研究を進めていると、次のURLに記されています。
http://www.rite.or.jp/Japanese/project/tityu/yuko.html
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