1月4日の日経産業新聞第1面のトップ記事として、工業用炉で発生したCO2をメタン燃料に再生して再利用とのニュースがあった。その原理は新聞より引用の下の図にあるとおりである。
まず、私の率直な感想を先に。
1.なぜこのような複雑なシステムを採用しなければならないのかが分からない。
2.メタンの原料となる水素はどのようにして製造し供給するのか。
3.途中にメタンを生成させることにより、なぜエネルギー的に得となるのか。
単純に水素を燃やせばよいではないか。
東京ガスが提案するシステム
メタンの燃焼(熱量Q1の発熱反応)
CH4 + 2O2 → CO2 + 2H2O + Q1 1式
CO2をメタンに変換(熱量Q2の吸熱反応)
CO2 + 4H2 → CH4 + 2H2O − Q2 2式
1式と2式を足し合わせると
4H2 + 2O2 → 4H2O + Q1−Q2 3式
すなわち、上手く反応が進めば(途中に無駄がないとすると)、投入した水素を燃やしたと同じ熱量が出ることになる。途中に変換効率が悪い部分や、式2のように反応に熱をかける必要があるところではエネルギーロスが発生すると考えられる。すると、提案されているメタンサイクルを回すと、水素を直接燃やした場合よりも得られる熱量が少なくなることになる。
この新聞記事を私が誤解しているかもしれませんので、どなたか、解釈のためのヒントを頂けませんか。よろしくお願いいたします。
日本産業新聞 1月4日より引用
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