獄中の中国人民主活動家、劉暁波(りゅうぎょうは)氏がノーベル平和賞を受賞することが一昨日、10月8日に明らかになった。
ノーベル財団があるノルウェイ国の中国大使を急遽よびだして抗議したり、その影響かどうかは分からないが、拘束されていた「フジタ」の社員を釈放したりとその動きはあわただしい。中国政府としては、反政府活動家がノーベル平和賞を受賞したことへの複雑な対処となっている。サーチナニュース(Searchina)にもノーベル平和賞の記事は掲載されない。
中華人民共和国(中国と言っているが、中華民国のことではない)としては初のノーベル賞の受賞なので、中国政府および中国国民の胸中はますます複雑であろう。中国のノーベル賞受賞者はいままで記録上はゼロとになっている(下表の中国、上段)ので、経済発展で自信を持ってきた現在の中国には、日本に対するコンプレックスがあるはずである。
まさか、ノーベル賞の辞退を劉暁波に迫ることはないとは思うが、今後の中国政府の動きは注目である。
毎日jp 10月10日
ノーベル賞:平和賞に劉氏 中国、劉夫人対応に苦慮 きょう暁波氏と面会
◇受賞報告は制限か
ノーベル平和賞受賞が決まった獄中の中国人民主活動家、劉暁波(りゅうぎょうは)氏(54)と妻の劉霞さん(49)の面会が10日にも遼寧省錦州市の刑務所で実現する見通しになった。しかし、会話を制限される可能性もあり劉氏本人への受賞報告が実現するかは不透明だ。中国当局は海外メディアの注目を集める劉霞さんの扱いに苦慮している。
親族らによると、8日夕の授賞発表前まで、夫妻は月1回1時間の面会が許され、今月は9日に面会する予定だった。
発表後、劉霞さんは当局者に伴われて錦州市に移動したが、面会は翌10日になったと告げられたという。
中国当局は授賞発表後、獄中の劉氏に代わって注目を集める劉霞さんへの行動制限を強めており、12月にノルウェー・オスロで予定される平和賞の授賞式に劉霞さんら中国国内からの関係者が出席できない可能性がある。
チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世が1989年にノーベル平和賞を受賞した直後、中国当局は中国国内への情報流入を制限し、出国停止など関係者の行動制限を実施していた。
その後、行動制限は徐々に緩和され、現在は中国青海省在住のダライ・ラマの親類は地元公職に選出され、隔年で亡命政府があるインドへの訪問を許されているという。
中国当局はダライ・ラマ関係者が公然と共産党・政府批判を行わなければ行動制限を緩和し、批判的言動があれば制限を強化する姿勢で、いわば「アメとムチ」の対応が基本だ。
一方、劉霞さんは授賞発表の直前も、海外メディアに対して「中国には本当の意味で言論の自由はない」などと政府批判を繰り広げており、中国当局が簡単に行動制限を解くことはなさそうだ。
中国は過去に、米国から釈放を要求された獄中の民主活動家を、病気治療名目で仮釈放し、外交カードとして利用した例もある。米国は劉暁波氏の釈放を要求しているが、授賞発表直後の釈放は外圧に屈したとの印象を内外に与えかねず、当面、可能性はなさそうだ。
国別のノーベル賞受賞者(Wikipedia)
中華人民共和国
劉暁波、平和賞、2010年
10月5日 ※さすがに米国のメディア、ノーベル財団の発表よりも劉暁波氏受賞の報道が早い
Chinese dissident tipped for Nobel Peace Prize
BEIJING—China might well be poised to have its first-ever Nobel Peace Prize winner this week — if bookies are to be believed — an outcome that would make history, give a huge boost to democracy advocates inside China, and enrage Beijing’s authoritarian government.
No Chinese citizen has ever won the prize. But as of Monday, China’s most famous dissident, jailed 54-year-old writer Liu Xiaobo is the front-runner.
A Dublin-based online betting service announced Liu as the favorite at 3-1 odds.
Still, the writer’s wife, the poet and photographer Liu Xia, wasn’t so sure Monday.
“I really don’t believe he’ll win,” the slight, soft-spoken woman said, chain smoking her way through an hour-long interview.
Googleでの機械翻訳 すこしすごい訳となっていますが、感じはつかめますか?
北京、中国も今週、初のノーベル平和賞受賞者を持っている態勢ができているかもしれない - 、歴史を作ること、中国内の民主主義の擁護者に大きな弾みをつけると、北京の独裁政権を激怒させる結果を - ブックメーカーは信じられるとされている場合。
いいえ中国市民はこれまで賞を受賞している。しかし、月曜日の時点で、54歳の作家劉暁波投獄され、中国の最も有名な反体制派は、フロントランナーです。
ダブリンベースのオンライン賭博サービス3-1はオッズで好きなように劉を発表した。
それでも、作家の妻は、詩人、写真家劉夏、月曜日ので確認されませんでした。
"私は本当に彼は勝てるとは思わない、"わずかな、ソフトな話し方をする女性は1時間のインタビューを通して彼女の方法は、チェーンの喫煙、と述べた。
毎日新聞 10月9日
劉氏ノーベル平和賞:中国に人権圧力…胡指導部は引き締め
獄中にいる民主活動家の劉暁波氏(54)へのノーベル平和賞授与が決まったことは、中国に衝撃を与えた。中国は人権問題に対する国際的な批判を経済カードで封じ込める戦略を取ってきたが、欧米諸国から劉氏釈放や天安門事件(89年)の再評価を求められるなど圧力が強まることは必至だ。貧富の格差拡大や汚職の深刻化に対する庶民の不満も高まっており、安定を最優先してきた胡錦濤指導部は授賞決定を機に内憂外患に直面している。【
jijicom 10月9日
中国、ノルウェー大使に抗議=ノーベル平和賞めぐり
【ロンドン時事】ノルウェーからの報道によると、同国外務省は8日、ノーベル平和賞に中国の民主活動家、劉暁波氏が決定したことを受け、中国当局がノルウェーの駐中国大使を呼び出したことを明らかにした。
同省スポークスマンは「彼ら(中国当局)は意見と異議、そして抗議を正式に伝えたいと望んでいる」と指摘。「われわれは(授与を決定した)ノーベル賞委員会が独立機関であり、(中国とノルウェー)2国間の良好な関係が継続される必要があることを強調した」とも付け加えた。(
産経ニュース 10月9日
【邦人解放】国内強硬論見極め判断か ノーベル平和賞も影響?
中国公安当局が、9月20日以来拘束していた「フジタ」社員の高橋定氏を解放したのは、中国漁船衝突事件で険悪化した日中関係の早期正常化を目指す胡錦濤政権が、国内の対日強硬論を抑える自信を深め、判断した結果とみられる。反体制作家、劉暁波氏のノーベル平和賞受賞をめぐって国際社会との摩擦が大きくなりだしていることも、判断を促した可能性が高い。 |
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