防衛省が北朝鮮が4月5日に発射した「テポドン」の軌跡を発表した。その軌跡は、下の記事に掲載されているが、
北朝鮮は1段目と2段目の落下地点をあらかじめ公表していた。ほぼその位置に落下している。液体ロケットという構造と制御の複雑な液体ロケットの打ち上げ技術がかなり高度化したものと言えるだろう。
さて、今回の「テポドン」は3段式と言われていたし、その公開された画像も3段式である。しかし、前もって2段目の落下地点までしか発表していなかったことより、最初から人工衛星など打ち上げるつもりはなかったと考えられる。
第3段目は人工衛星を加速して衛星軌道の入口まで運んで行くことになるが、一般的には、その後人工衛星のロケットブースター(4段目)に点火して人工衛星を軌道に載せるものと考えられる。第3段目は衛星速度には足りないので、地球上のどこかに落下することになる。この落下地点が最初から発表されていなかった。
北朝鮮の今回のロケット打ち上げは、その技術力の高さを世界にアピールするという、思惑通りの成功を収めたといえるのでは。
産経ニュース 5月15日
テポドン2号 約3200キロ飛行 防衛省が分析結果公表
引用開始
防衛省は15日午前、北朝鮮が4月5日に発射した長距離弾道ミサイルの分析結果を公表した。発射されたのは「テポドン2号」かその改良型で、飛距離は3150〜3200キロだったと推定。1段目と2段目以降はいずれも北朝鮮が設定した危険区域内に落下しており、命中精度の高さが浮き彫りになった。
引用終了
日本経済新聞 5月15日
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