さて、本事件の病根は何か?
儲からないので、どうしたら儲かるかと考えたミートホープと同じ考え方である。ミートホープでは屑肉や他種の肉を混ぜ合わせて高級な肉を合成したが、本件では安価な糖類をまぜて蜂蜜の比率を減らし、減価低減を図った。
商売は信用第一である。一度信用に傷がつくと、その復活には時間がかかる。「赤福餅」や「白い恋人」の復活などは例外中の例外と思っておいた方がよい。
利益が出ないから品質をごまかす→信用が落ちる→売れなくなる→利益が出ない→利益が出ないからまた品質をごまかす→・・・・・
これを悪のサイクルと呼ぶ。
JAS法に罰則規定がなかったのも問題であろう。やっとのことで5月30日より改正されたJAS法の運用が始まるようであるが、その罰則も決して重いものではない。さらに、いままでは、改善命令のみであった。
顧客に偽ってあげた利益は、そのままボーソーハチミツの利益と、非常に短期間であるが甘い汁が吸える仕組み。この仕組みがある限り200万円程度の罰則金ではこの不正な表示はなくならない。
asahi.com 4月22日
改正JAS法が成立 食品の産地偽装などの罰則を強化
引用開始
食品の産地偽装をすると直ちに罰則を科すなど、罰則規定を強化したJAS法改正案が22日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。5月30日に施行される見込みだ。
現行法では、偽装表示をした業者に対し、改善の指示に続く命令に従わないときにしか罰則を科せなかった。個人の罰則は「1年以下の懲役か100万円以下の罰金」から「2年以下の懲役か200万円以下の罰金」に引き上げられ、業者に改善を指示すれば公表することも明記された。
引用終了
FNNニュース 5月21日
「ボーソーハチミツ」、実際のはちみつ使用量と異なる割合表示 農水省が改善命令
引用開始
実際のはちみつの使用量と異なる割合を表示したとして、農林水産省は、はちみつメーカー「ボーソーハチミツ」に対して、JAS(日本農林規格)法に基づく改善命令を出した。この会社は2006年10月にも、不正な表示で改善を指示されていた。農水省によると、ボーソーハチミツは、2007年12月から2009年3月にかけて、「はちみつ60%」と表示していながら、実際には、はちみつを25%程度しか使用していなかったほか、「はちみつシロップ」商品の表示に「はちみつ20%入り」と表示しながら、実際には7.5〜15%程度しか使用していなかった。
これについて、ボーソーハチミツは会見し、「1回目の指導を受け、売り上げが半分になったために、会社の存続を最優先に考えてしまった」と述べている。
引用終了
Amazonより
書籍 ハチミツの「危ない話」―本物のハチミツを食べてみたい!
第1部 市販のハチミツのウソとホント(魅惑の甘さ・ハチミツパワー;安いハチミツにはワケがある;「純粋」という名前で出ています;本物のハチミツの見分け方)
第2部 ミツバチたちが教えてくれるハチミツの魅力(一匹の働きバチが一生に集める蜜はティースプーン一杯;ローヤルゼリーの、深〜い秘密;よいプロポリスは、ココが違う!)
第3部 ミツバチに迫りくる危機(本物のハチミツが奪われていく!;ミツバチへの新しい農薬害、ひいては人間にも;西洋ミツバチと日本ミツバチ)
第4部 日本ミツバチを飼って、究極の蜜を手に入れる方法(ミツバチを飼うということ;ミツバチ飼育エピソード;さあ、実際に飼ってみよう;いよいよハチミツを搾ってみましょう)
第5部 「ハチミツ」という自然の恵みの味わい方(そのままのハチミツを味わう;天然の恵みとの融合が醸す味わい;ハチミツの天然美容薬用効果) |
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