252. 新興航空会社であるスカイマーク この9ヵ月間で23億円の黒字と好調

 2010年 1月28日掲載  2014年 4月19日再掲


多くの投資資金が石油に集まって原油高が生じ、その結果、鉱工業生産はもとより、景気、しいては私たちの日常生活に大きな影響を与えたことは記憶に新しい。投資資金といえば何かを作り出しているようなイメージを受けるが、正確には投機資金と呼ぶべき類の資金である。

投資と投機の間には隔絶して超えられない谷がある。投資は資金を提供することにより工業や商業を活性化し、生活が豊かになるのを助けるが、投機はギャンブルである。一部のギャンブラーが欲を表に出し、商品の相場を乱高下させることにより掛け金を回収する。その間、工業や商業などの社会システムが大きな影響を受け、社会生活全体にそのしわ寄せが行く。そして、そのしわ寄せは、当然に生活苦として跳ね返ってくる。


今回、東証が上場を予定しているレアメタル投信は後者の投機に類するものであろう。ただでさえ高騰しているレアメタルの価格上昇に、さらに弾みをつけるような結果となっては、私たちの日常生活に大いに影響する。レアメタルの価格は国際的な取引で決まるので、日本の市場のみで価格が決定することはないとは考えられるが、その一方で日本はレアメタルの多消費国である。レアメタルなくしては技術立国の看板を上げ続けることができない国である。

東証のレアメタル投信が、産業の発展のために、そして国民の発展のために役立ってくれることをただただ願うのみである。それにしても、今日の経済学理論は人間の幸せを追い求めるという本来の目的を見失っているように感じる。



レアメタルの相場(引用)

レアメタルの相場についてですが、レアメタルの急騰には、国際的な投機筋も関与している場合が多く、石油などの輸入資源に比べると、市場規模が小さいため、一部の有力な方々の思惑や行動によって、相場の金額である操作が可能な部分があるそうです。

もちろん、あくまでも推測な話であるが、満更、嘘でもないと感じる。
レアメタル大消費国である私たち日本にとって、中国やロシア、アフリカなどからのレアメタル輸入は必要不可欠であります。

ゆえに、輸入を止められては困る日本としては、レアメタルの輸入金額は大きな問題であるのです。

レアメタルの相場を動かす権利の無い日本にとっては、早く、国際的な観点から、世界的に希少価値となっているレアメタルの相場や金額について、国家間での協議が行われることが大きな課題ではないでしょうか。

昨今の原油高によるガソリンの高騰と言い、実に我々消費者からすると、様々な物価高による生活の不安を感じている今の日本かもしれませんが、レアメタルの相場の様に、世界各国による地球の資源についての真剣な討論や計画、実行を願ってやみません。



日本経済新聞 1月28日より



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