283. アイスランド噴火は気象異変をもたらすか 答えはYES! 過去に多くの火山活動が気候異変をもたらした

 2010年 4月29日掲載  2014年 4月28日再掲


アイスランドは北大西洋に位置し、寒冷な気候の面積10万km2の小さな島国である。人口は約30万人と、日本の町の一つがが国になったようなものである。2008年の世界金融危機の影響を受け、深刻な経済危機に陥っている。そして今度は火山の噴火である。この島では5年に1回の割合で火山の噴火が起こるとのこと。

さて今回の火山噴火が機構に影響を及ぼすか。答えは当然YESであろう。火山からの微粒に基づくエアロゾルがヨーロッパを広く襲い、これが北半球へと広く拡散していっている。

どこの火山の話で、いつ頃の論文であったかは忘れたが、世界で一番短い論文というのがある。おそらくはギネスブックに登録はされているとは思うが、その論文のタイトルは、私の記憶によるとズバリ

        火山活動は気候に影響を与えるか

            YES

本文3文字である。もし、本文が2文字。すなわち「NO]という論文を掲載することができれば、ギネスブックへの掲載が確実となるであろう。さらに、「NO]より短い文章を考えることは困難なので、「NO」という論文が発表できたら、この栄誉?は半永久的に続くものと考えられる。



ECO JAPAN 4月23日
アイスランド噴火は気象異変をもたらすか

 4月14日、アイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル火山が噴火した。大量の火山灰の影響で、イギリスやヨーロッパ各地の空の便が大混乱に陥った。噴火による欠航便は10万便を超え、国際航空運送協会(IATA)は、航空貨物の停止も含めて損失は総額30億ドル(約2800億円)を超えると推定している。大規模な火山噴火は経済的な損害だけでなく、広範囲に寒冷化を引き起してきた。この夏の気温は大丈夫だろうか。

 近年の火山噴火による気象への影響では、1982年に噴火したメキシコのエルチチョン火山の噴火がよく知られる。噴火後に各地で日照量が減ったことから大騒ぎになった。この火山とほぼ同緯度にあるハワイでは、地表に到達するすべての日射量である「全天日照量」が7%減少した。日本でも1982年5月から翌年2月にかけて2%減った。噴火後1〜3年にわたって各地の平均気温が0.3℃ほど下がった。

 1991年に噴火したフィリピンのピナツボ火山は、20世紀最大級の噴火だった。地上気温は全球平均で0.1〜0.2℃、夏の北半球中緯度では0.3℃低くなり、その影響は噴火から2年におよんだ。




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