295. ゆとり教育の申し子たち いよいよ職場に配属 自由なゆとり発想で日本社会への貢献を期待しています

 2010年 5月 5日掲載  2014年 4月28日再掲


いよいよ連休も終わり、1ヶ月間の短い?社内研修を受けた新人が職場に配属となる。文化系卒業者は4回生ばかり、理科系卒業者はそのほとんどが大学院修士課程修了という変則的な新入社員構成が相も変わらず続いている。

思い返すも昔の話となったが、私が入社した時もそうであった。そして、いわゆる出世レースを見ていると文科系出身者がはるかに有利である。さらに、理科系出身者は、就職後に奨学金を自ら長年にわたって返済するという経済的にも笑えない話も付いてくる。理科離れが騒がれる所以でもある。

今年入ってくる新人はどうであろうか? 学力もさることながら応用力や目的達成に向けた不屈の精神はあるであろうか。企業内における仕事には責任が伴う。その責任を全うする体力や知恵があるであろうか。

私は「ゆとり教育」に対する悪い思い出がある。教科書に記されている以外の内容を子どもに教えようとしたときに、周りから激しく反対を受けた。「そのような解答を答案用紙に書けば点がもらえない。」というのがその理由であった。これは教師自身がゆとりの意味を取り違えた結果である。

画一の、金太郎飴のような教育、こういう教育にさらされた学生が、自由奔放な発想を持って問題解決にあたってくれることを願う。ビジネスでは答が一つとは限らない。多くの答があり(解答ではなく回答)、その中より状況に合ったものを選択する。自ら問題と作り。複数の回答をしつらえ、その中よりふさわしいものを選択する。この繰り返しで一歩一歩進んでいく。「ゆとり教育」で得られたはずの自由な発想を是非ともビジネスに生かしていただきたい。



ゆとり教育(Wikipedia)

ゆとり教育(ゆとりきょういく)とは、従来の教育を詰め込み教育であるとして、時間と内容を縮小した教育のこと。

ゆとり教育は1980年度、1992年度、2002年度から実施された学習指導要領に沿った教育のことである。ただし、1980年度、1992年度から実施された学習指導要領による教育と2002年度から実施された学習指導要領とを区別する人もいる。また、1992年度から実施された教育をゆとり教育という人もいる。

文部省や中教審が「ゆとり」を重視した学習指導要領を導入し、2002年度から実質的に開始された。 詰め込み教育に反対していた日教組や教育者、経済界などの有識者などから支持されていたが、学力低下が指摘され、批判されるようになった。

従来、学習指導要領に示される学習内容は「到達目標」(教育目的における十分条件)とされてきた。しかし、実際には「これ以上教えてはいけない」という硬直的な解釈もまかり通り、学習内容の削減とともに学習進度の早い児童・生徒(浮きこぼれなど)に対する対処が問題となった。




文書リストに戻る ホームに戻る