348. 日本人男性が円周率5兆桁の計算に成功 要した期間は3カ月

 2010年 8月 6日掲載  2014年 5月 5日再掲



【8月6日 AFP】日本人男性が米国の男性とチームを組み、円周率を小数点以下5兆けたまで計算した。計算が正しければ、フランスのソフトウエアエンジニアが今年初めに打ち立てた約2兆7000億けたの世界記録……
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これは快挙である。この1月ににフランス人がパーソナルコンピュータで2兆7000億桁の計算に成功したが、今回の快挙もパーソナルコンピュータによるものである。計算のしかた(ルール)とコンピュータの計算速度・記憶容量には目覚ましいものがある。

数年前に、遊びで円周率の計算をパーソナルコンピュータで行ってみたことはあるが、この時は思いつきの計算ルールと、なんの増強も加えていないコンピュータのためか、計算に非常に時間がかかった。桁数が増えるに従って、新たな1桁を決めるための計算時間がどんどんと長くなっていくことがわかったので、パソコンで5兆桁まで計算した方には、ただただ敬服である。

桁数とその時にかかった計算時間である。両対数でプロットするときれいな直線に近い関係が得られる。このグラフの延長線上に5兆桁を考えると、かかる時間は天文学的に長くなる。

今、下の図の数式に従って計算時間が決まるとすると、1桁目を求めるのに1.11×10^-8分、2桁目を求めるのに6.00×10^-8分の時間がかかる計算となる。1桁目の計算が終わって次の桁である2桁目の計算結果が求まるまでに4.89×10^8分の時間が必要の結果となる。もし5兆桁ならばこの必要時間を5兆倍すると必要時間は4075時間、5.7カ月となる。のだが、現実には除数がどんどん大きくなってくるから、このようにうまくはいかない。

ともかく、この計算を行うための条件は、出てきた各桁の答えを別のコンピュータへと転送して記憶させてしまい、計算コンピュータ本体は新しい桁の計算のみに利用することである。さらに、CPUのメモリーを増強して計算速度を高速化することでこの計算時間をさらに短くすることがまずは必要となる。




     桁数    計算時間
        (分)
     1000        1
     1500        3
     2000        7
     3000        23
     5000       107
    10000       874
    20000      6978







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