395. 自国領海内と認識の延坪島に砲弾を撃ち込んだ将軍さまと、国後島に舌弾すら飛ばせない菅首相

 2010年11月26日掲載  2014年 5月 5日再掲


23日に北朝鮮軍の砲弾が韓国・延坪島に80発着弾し、民間人を含む4人が死亡した事件に関する最新のニュース数件を引用したが、これらのニュースからは、今回の無謀ともいえる攻撃は親から子への政権移譲をスムーズに行うために国内世論を盛り上げるデモンストレーションであったとしか思えない。

しかし、単にそれだけの理由でこのような行動をとるかと現在の平和ボケした日本に住んでいる私の常識から考えると、なかなか理解できなくなる部分がある。だが、北朝鮮のような国にあっては、情報操作が行われ、国家体制を維持するための定期的なイベントが必要となるのかもしれない、そう考えると、今回の攻撃も理解できなくはない。

今回の事件は、北朝鮮が自国の領海内にあると主張する延坪島への攻撃である。自国の領土に韓国民が居住しているそこへ砲弾を撃ち込んだとすると、自国の領土を主張し守るためにやむなく起こした将軍さまの正当な行動と北朝鮮国内では報道されるかもしれない。国連が勝手に決めた海の上の境界線に対して、勇敢にも立ち向かった将軍様とその息子としてその勇気と指導性が称えられるかもしれない。

集団としての行動や思考様式は、個人のそれとは大きく変わってくる場合がある。一種の狂気である。狂気の真っただ中にいる人々にとっては、その狂気の度合いがわからないこともある。

今回の出来事を日本に置き換えてみると、支持率の低下してきた民主党の菅首相が支持率を回復するために、北海道の沿岸より国後島にむけて砲弾を撃ち込むことに等しい。これにより、日本の国土でありながらロシアに占領され続ける国後島よりロシア住民が退去すれば、日本の長年の懸案事項の解決に向けての行動をとったと称賛され、菅内閣の人気・支持率は急上昇する。????

日本ではとても考えることのできない話である。やはり日本は平和を愛する平和ボケした国家であると再認識する次第である。



産経ニュース 11月26日
金正恩氏の「指導」を宣伝

 韓国の北朝鮮専門インターネット新聞「デイリーNK」は25日、北朝鮮内部の消息筋の話として、工場の朝鮮労働党組織書記が24日、労働者に対し「青年大将の指導がある限り、われわれは勝利する」などと話し、金正日総書記の後継者である金正恩氏の役割の大きさが宣伝されていると伝えた。

 組織書記はまた「将軍さま(金総書記)と青年大将を敬えば勝利が保証される」「南朝鮮(韓国)が挑発したが、将軍さまの軍隊が何倍にもして報復した」などと話したという。




毎日jp 11月25日
北朝鮮砲撃:国内「戦勝ムード」…滞在男性明かす

 北朝鮮砲撃事件で、北朝鮮国内では市民の間に「戦勝ムード」が広がっているようだ。砲撃があった23日前後に平壌市内に滞在した在日朝鮮人の男性が25日、北京市内で明かした。金正日(キム・ジョンイル)総書記の後継者、正恩(ジョンウン)氏と砲兵部隊は関係が深いとされ、今後は砲撃事件が正恩氏の功績となっていく可能性もある。

 「(北朝鮮では)みな、先制攻撃を受けたので激しく反撃し、大勝利を収めたという言い方をしていた」と男性は話す。男性は親族訪問などのため北朝鮮を訪れていたという。

つづく


中央日報 11月25日
常識外れの北朝鮮…延坪島攻撃の翌日に金剛山会談要求

 北朝鮮が延坪島(ヨンピョンド)海岸砲攻撃の翌日、金剛山(クムガンサン)観光再開のための会談を要求してきた。 また韓国政府の赤十字会談(25日予定)無期延期措置に対し、「南北関係が破局に直面することになった」と非難した。




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