C10  有限要素法 振動解析



努力目標

  理解する




技術士試験の問題からは必要最小限の引用にとどめる。(問題)が記されている部分はその引用である。

問題および解答は日本技術士会のホームページより必要に応じて入手してください。

  技術士第一次試験の問題     



問題番号が赤字のものは、ボーナス問題

H16年 Ⅰ-3-4



H16年 Ⅰ-3-4

H16年度問題

正答: ②

(解答)

① 形状によっても固有振動数は変化する。たとえば、H25年 Ⅰ-3-2の問題で見てきた通りです。
② 正しい。バネの固有振動数はω=√(k/m)で与えられる。
③ 多くの振動モードが存在する。1次元の弦の例でも、倍モードや3倍モードなど多くのモードが存在する。
④ 両端の境界条件は制約条件でもあるので、管路の気柱振動は両端の境界条件に依存する。
⑤ 固有値解析により振動数を一つずつ求めることができます。


(参考)

振動解析の一例 固有値解析|動解析入門(CAE技術者のための情報サイト)より抜粋

振動している様子が動画で見られます。

固有値解析とは?

固有値解析は構造が持っている振動的な特性を求める解析手法です。ここでいう振動的な特性とは固有振動数固有モードです。

固有値解析では、あくまで振動的な特性を求めますので入力荷重はありません。したがって解析結果として固有モードの変形形態を見ることができますが、変形量自体に意味はありません。変形を表すための相対的な位置関係は評価できますが、絶対的に何mm変位しているとは言うことができません。この辺を勘違いしやすいですので気を付けてください。

また、減衰を考慮することもできません。過度な減衰は固有振動数にも影響しますが、通常の固有値解析では減衰がない状態での固有振動数と固有モードのみしか求めることができません。

振動的な問題の多くは共振によって発生します。共振とは入力される荷重の周波数と構造側の固有振動数が一致することで振幅が増大してしまうことです。これにより、不快な振動や騒音、あるいは破損などの問題を引き起こすため、機械の分野では避けなければならない現象です。

左の図は「解析対象は単純なプレートの片方を固定した片持ち梁」で示されていた解析結果のモード1~3です。モード1 11.3Hz、モード2 70.6Hz、モード3 133Hz、モード4 198Hz、モード5 390Hz、モード6 406Hz、モード7 455Hz





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