D14 生物の構成 この問題の努力目標 覚える 技術士試験の問題からは必要最小限の引用にとどめる。(問題)が記されている部分はその引用である。 問題および解答は日本技術士会のホームページより必要に応じて入手してください。 技術士第一次試験の問題 問題番号が赤字のものは、ボーナス問題 生物の元素組成 H26年 Ⅰ-4-6 植物に必要な元素 H19年 Ⅰ-4-4 アミノ酸 H25年 Ⅰ-4-5 タンパク質 H28年 Ⅰ-4-5 H17年 Ⅰ-4-6 ホルモン H18年 Ⅰ-4-5 生物の元素組成 H26年 Ⅰ-4-6 正答: ① (解答) 「細胞を構成する総原子数の99%を主要4 元素(水素、酸素、リン、炭素)が占める。」は誤り。 主要元素は水素60.3%、酸素25.5%、炭素10.5%、窒素2.4%、リン0.1%、イオウ0.1%。アミノ酸(タンパク質)や塩基(DNA)に含まれる窒素を忘れています(人間の体を作る元素)。水素+酸素+炭素+窒素で98.9%です。 元素の組成比はすべての生物で同様で、生物体中の総原子数の60%以上が水素原子である。 水は細菌細胞の質量の約70%を占める。 細胞内の主な有機小分子は、糖、アミノ酸、脂肪酸、ヌクレオチドである。 ヌクレオチドは核酸の構成単位である。 (参考) 細胞(Wikipedia) 細胞は約17種類の元素が含まれる[13]。重量比64%の酸素は水や有機化合物の他に、呼吸で取り込んだ酸素ガスに含まれる。同18%の炭素は有機化合物の他に、呼吸で排出する二酸化炭素中にも存在する。同10%の水素は水や有機化合物に使われる。同3%の窒素はアミノ酸や塩基の原料となる[14]。ここまでの4種類は主要四元素と呼ばれる[13]。 これに続き、神経細胞や細胞調整に使われるカルシウム・染色体やリン酸として使われるリン・ナトリウム・カリウム・塩素・マグネシウムなどが続き、さらに微量元素と呼ばれる鉄・亜鉛・マンガン・ヨウ素・フッ素などがある[13][14]。
「タンパク質を構成するアミノ酸はほとんどがD体である。」は誤り。 ほとんどがL体である。 「タンパク質は、アミノ酸同士がエステル結合によってつながったものである。」は誤り。 ペプチド結合(酸アミド結合、-NH-CO-)によってつながったものである。 「α-ヘリックス(らせん)は特定のタンパク質に見られる二次構造である。」は誤り。 二次構造は多くのタンパク質に見られる。 疎水性相互作用は、タンパク質の立体構造の維持にとても重要である。 「電荷を持たないアミノ酸の側鎖はタンパク質の表面に分布していることが多い。」は誤り。
一次構造詳細は「一次構造」を参照
タンパク質はアミノ酸のポリマーである。その基本的な構造は2つのアミノ酸のカルボキシル基 (−COOH) と別のアミノ酸のアミノ基(−NH2)が水分子を1つ放出する脱水縮合(ペプチド結合)を起こして酸アミド結合(−CO−NH−)を形成することでできる鎖状である[2]。また、システイン残基がしばしばジスルフィド結合(S−S)の架橋構造をつくることもある。一列のアミノ酸の脇には側鎖が並ぶ事になり、この配列の数や順序を指してタンパク質の一次構造とよぶ[2]。 二次構造詳細は「二次構造」を参照
鎖状のポリペプチドは、それだけではタンパク質の機能を持たない。一次構造で並んだ側鎖が相互作用で結びつき、ポリペプチドには決まった2種類の方法で結びついた箇所が生じる。1つはαヘリックス(螺旋構造)と呼ばれ、あるアミノ酸残基の酸素と、4つ離れた残基の水素の結びつきを基礎に、同じ事が順次起こってポリペプチドにらせん構造をつくる[7]。もう1つのβシートとは、ポリペプチドの一部が折り畳まれ、それぞれの水素と酸素残基が結合してつくるシート状の構造である[7]。これらは二次構造と呼ばれる[8]。水素結合やファンデルワールス力などによるこの畳み込みはフォールディング(folding)とも呼ばれる[9]。結合エネルギーが比較的低いため、簡単な処理によって構造を変性させやすい[8]。 三次構造詳細は「三次構造」を参照
四次構造詳細は「四次構造」を参照
タンパク質の中には複数(場合によっては複数種)のポリペプチド鎖が非共有結合でまとまって複合体(会合体)を形成しているものがあり、このような関係を四次構造と呼ぶ[11]。各ポリペプチド鎖はモノマーまたはサブユニットと呼ばれ、複合体はオリゴマーと言う[11]。各サブユニットには疎水結合や水素結合またはイオン結合が広い領域に多数存在し相補的に働くために方向性があるため、サブユニットは全体で特定の空間配置(コンホメーション)を取る[11]。例えば、ヒトの赤血球に含まれ酸素を運ぶヘモグロビンは、α・β2種類のグロビンというサブユニットがそれぞれ2つずつ結びつく四次構造を持ったタンパク質の一種である[7]。
①エストロゲンは精巣から分泌されるステロイドホルモンで,男性の第二次性徴の発現やタンパク質の合成促進などに関与する。 ②カテコールアミンはレボドパや多くの神経伝達物質等(ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン)及び関連薬物の基本骨格になっている。 ④チロキシンは甲状腺から分泌されるステロイドホルモンでヨウ素を含み,脂肪分解や糖新生の抑制などに関与する。 ⑤パラトルモンは副甲状腺から分泌されるアミノ酵誘導体ホルモンで,腸からのリン吸収の促進に関与する。
である。 |