A05  最適化手法



努力目標

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技術士試験の問題からは必要最小限の引用にとどめる。(問題)が記されている部分はその引用である。

問題および解答は日本技術士会のホームページより必要に応じて入手してください。

  技術士第一次試験の問題     



問題番号が赤字のものは、ボーナス問題

H25年 Ⅰ-1-3   H18年 Ⅰ-1-2




H25年 Ⅰ-1-3

H25年度問題 

正答: ② 

(解答)

最適化問題の定式化では、いくつかの制約条件のもとで、システムの最適性の尺度である目的関数を最大にする変数、あるいは最小化する変数を探索する。

最適化問題を数式的に表したものを数理計画問題といい、この問題を数理的に解くための手法を総称して数理計画法と呼ぶ。

最も代表的な数理計画法である線形計画法では、制約条件目的関数がともに一次式で表される。

また、システムの最適設計や運用計画の効率化を考える場合、多くの解候補の中から最適な組合せを選択する。

これを組合せ最適化問題というが、最適解を求めるのに要する計算量が問題の規模に対して爆発的に増加する。この場合、近似解法が効率的な手法として利用される。



問題を解いたり解決したりするためには、クリアすべき制約条件がある。

目的関数とは注目している指標であり、最大化あるいは最小化されるべき指標である。

線形計画法の線形とは一次式という意味である。一次式で表されないものは非線形という。

厳密解を求めていては、いくら時間があっても足りない。許せる誤差の範囲で近似解を求めることになる。



H18年 Ⅰ-1-2

H18年度問題 

正答: ⑤

(解答)

最適化問題の中で、目的関数や制約条件がすべて設計変数の線形関数で表現されている問題を線形計画問題といい、シンプレックス法などの解法が知られている。
シンプレックス法を用いる解法はH28年 Ⅰ-1-5にあります。

設計変数、目的関数、制約条件の設定は必ずしも固定的なものではなく、主問題に対して双対問題が定義できる場合、制約条件と設計変数の関係を逆にして与えることができる。

また、最適化に基づく意思決定問題で、目的関数はただ1つとは限らない。

複数の主体(利害関係者など)の目的関数が異なる場合に、これらを並列にさせることもあるし、また例えばリスクの制約のもとで利益の最大化を目的関数にする問題を、あらためて利益の最大化とリスクの最小化を並列させる問題としてとらえなおすことなどもできる。

こういう問題を多目的最適化という。

この問題では、設計変数を変化させたときに、ある目的関数は改良できても、他の目的関数は悪化する結果になることがある。

こういう対立状況をトレードオフと呼び、この状況下にある解集合(どの方向に変化させても、すべての目的関数を同時に改善させることができない設計変数の領域)のことをパレート解という。


コンプレックス法はポピュラーでない。
逆問題やアクティブ解はポピュラーでない。

シンプレックス法を用いた解法は、H28年 Ⅰ-1-5を参照のこと。


(参考)

シンプレックス法(Wikipedia)より

線型計画問題を解くアルゴリズムの中で最も広く使用されている方法である。線型計画法の1つ。

シンプレックス法は、実行可能解(超多面体の頂点)の1つから出発して目的関数の値をなるべく大きく(小さく)するようなところに移動させていく動作を繰り返して最適解を見つけ出す方法である。各ステップで必ず目的関数の値は改善される。

このアルゴリズムは、実用上は高速。ほとんど常に、変数の数・条件式の数の大きな方のオーダーの回数だけ反復を繰り返せば解ける。
双対問題(Wikipedia)より

最適化理論における双対原理とは、最適化問題を主問題と双対問題のどちらの観点からも見ることができることを指す。

双対定理: duality theorem)は次のように定義される。

主問題と双対問題のいずれか一方が最適解を持つなら、もう一方も最適解を持ち、主問題の最小値と双対問題の最大値は一致する。

パレート解(CAE用語集)より

他の解に支配されない解のことです。解Aが解Bに対して、1つ以上の目的関数について優れており、その他の目的関数について劣っていない時、「解Aは解Bを支配する」と言います。そして、実行可能解の集合中で他のどの解からも支配されていない解をパレート解と言います。




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