E15  品質管理



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技術士試験の問題からは必要最小限の引用にとどめる。(問題)が記されている部分はその引用である。

問題および解答は日本技術士会のホームページより必要に応じて入手してください。

  技術士第一次試験の問題    



問題番号が赤字のものは、ボーナス問題

H24年 Ⅰ-5-4   H20年 Ⅰ-5-5   
H18年 Ⅰ-5-4

H16年 Ⅰ-5-6

関連するブロック

A15



H24年 Ⅰ-5-4 

正答: ② 

(解答)

品質管理の基本的な考え方の一つとして、「品質は工程で作り込め」がある。

品質保証を行う方法としては、出来上がった製品・サービスが規定要求事項に適合しているかを判定する検査を行い、不適合なら後工程や顧客に引き渡さないようにすることが考えられるが、検査のみに頼る品質保証は必ずしも効果的・効率的ではない。

製品・サービスを生み出す一連のプロセスにおいて、できる限り上流のプロセスを維持向上・改善・革新する源流管理により体系的に品質保証を達成することが重要である。

これを進めるにあたって、プロセスを設定する標準化が重要となる。これに始まるPDCAを回し、設定されたプロセスを維持向上・改善・革新することでプロセスに基づく管理を効率的に行える。



ISO9000を想起させる文章です。

源流管理とは?
品質管理の考え方「源流管理」とは?

「源流管理」とは、「お客様に喜ばれる商品やサービスの品質を明らかにして、仕事の仕組みの源流、または担当業務の源流にさかのぼって、品質やサービスの機能や原因を掘り下げ、源流を管理していくこと」である。  日本財団図書館より引用

源流管理(大車輪)

品質管理基本的考え方のひとつ。例え市場製品不具合が起きたら、不具合品の対策処置をして、さらに再発防止のため原因究明しての歯止めが必要である。その原因設計または製造にあるのか、製造ならば組み立てか、加工でなら機械の間か、あるいは材料人間ミスかというように、川の流れ例え源流へさかのぼり、その真の原因突き止め改善管理することによってはじめ再発防止ができる。源流ほど影響が大であり、その品質管理こそもっとも重要である。



H20年 Ⅰ-5-5 

正答: ④ 

(解答)

散布図 特性とその要因と考えられるものが測定されている場合に、一方のデータを横軸、もう一方のデータを縦軸にとって作成された二次元の図のこと。
親和図法 問題点は何かを明確にするためにブレーンストーミングで議論を発散させ、それらを組み立てて整理統合し、絡み合った問題からの真の問題の抽出や、問題に対するアイデアの取得を行う方法のこと。
マトリックス図法 目的と手段、問題と要因、現象とその要因などを行と列の二次元に整理して、相互の関連を見たり、抜けやもれのチエックに用いたりする手法のこと。
連関図法 問題とする事象(結果)に対して、要因が複雑に絡み合っている場合に、要因間の因果関係を論理的につなぎ、図示することによって、要因相互の関係を明らかにし、解決の糸口を見つけ出そうとする手法のこと。


品質管理(Wikipedia)

品質管理(QC、Quality Control)は、顧客に提供する商品およびサービス品質を向上するための、企業の一連の活動体系。

品質管理には、広義・狭義の品質管理がある。広義の品質管理は、マネジメントとしての品質管理のことを指し、品質マネジメント(Quality Management)として知られ、JISでは「品質要求事項を満たすことに焦点を合わせた品質マネジメントの一部」と定義している。

狭義の品質管理は、コントロールとしての品質管理(Quality Control)のことを指し、JISでは「品質保証行為の一部をなすもので、部品やシステムが決められた要求を満たしていることを、前もって確認するための行為」と定義している。生産現場で「品質管理」と言えば、一般に狭義の品質管理を指していることが多い。

QC7つ道具

管理を行うにあたり、現象を数値的・定量的に分析するための技法。いずれも可視化によって、誰にでもすぐに問題点がわかったり説明を容易にすることを狙っている。

  グラフ管理図  ヒストグラム  パレート図  チェックシート  特性要因図  散布図  層別

Wikipediaのこの「品質管理」でそれぞれの「道具」についての説明がなされている。


新QC7つ道具

QC七つ道具が定量的な現象分析を狙うのに対し、新QC七つ道具は定性的な分析を狙う。問題の構造を早期に明らかにするのが目的である。

  連関図法  親和図法  系統図法  アローダイアグラム法
  マトリックス図法  マトリックスデータ解析法  PDPC法 



H18年 Ⅰ-5-4 

正答: ① 

(解答)

全数検査を行っても不適合品が合格する可能性が残り、検査の信頼性を高めるためには検査結果をチェックする必要がある。検査の方法が正しく、検査が規定通りに行われているかが問われています。「検査結果をチェックする」は「検査の方法を(常に?定期的に?)検証する」ということです。検査方法の妥当性評価はシステムに組み込んでおく必要があります。

「抜取検査には生産者危険が伴う。生産者危険とは、合格にできない不適合品率のロットを合格にしてしまう確率を表す。」は誤り。
反対である。合格にできる適合品率のロットを不合格にしてしまう確率を表す。

「抜取検査には消費者危険が伴う。消費者危険とは、消費者が購入した製品のロットあたりの不適合品率を表す。」は誤り。
消費者危険ではなく、消費者危険品質です。消費者危険とは、合格にできない不適合品率のロットを合格にしてしまう確率です。生産者段階での確率です。消費者が手にした製品のロットあたりの不適合確率は消費者危険品質です。

「抜取検査においては、ロットからサンプルをランダムにとることにより、生産者危険と消費者危険をゼロにすることができる。」は誤り。
抜取検査は確率に基づいた検査ですから、生産者危険も消費者危険も、ゼロにすることはできません。

「全数検査に比べて、検査時間が短く検査費用も安いことから、製品の種類にかかわらず抜取検査が選択される。」は誤り。
「100%こうです」と言い切っている。不良が大きな危害をもたらす場合 安全不良、重大欠点不良防止の為には全数検査を行わなければならない。


(参考)

抜取検査と
OC曲線
抜き取り検査とはロットを構成する品物の一部をあらかじめ定められた方式で抜き取って試験を行い その結果を判定基準と比較してそのロット全体の合格、不合格を判定する検査方式である。検査の目的は不良品の除去である。いくら検査をしても商品の品質は良くはならない。 検査にかける費用が多いほどコストがアップする。 その為に少ないサンプルで検査を行う為に抜き取り検査等の方法が考えだされた。 但し、安全にかかわる不良、重大な不良は全数検査を行わなければならない。
例として1%以下の不良率は合格とし4%以上の不良率のロットは不合格としたいものとする。 二項分布を使用してサンプルnにて抜き取った場合のX個不良がでる確率は下記の式から求めることができる。(以下、続く)
(Webからの引用) 
抜き取り検査と基準 | JIS9015
生産者危険と
消費者危険
全品(全数)検査が理想であるが、製品の特性や数量によっては困難。一部を抜き出して標本検査。ロットからサンプルを抜き取って検査し、不良個数が一定の判定基準値以下なら合格とする。
 ○生産者危険:良率は高いが、偶然に多くの不良品がサンプルに入る。    →不合格
 ○消費者危険:不良率は高いが、偶然にサンプルに不良品があまり入らない。→合格
 
消費者
危険品質

3.1.27 消費者危険品質,CRQ  (consumers risk quality)  抜取検査方式で,規定された消費者危険に対応するロット又は工程の品質水準。 備考  消費者危険は,通常 10  %が用いられる。
こちらも参照のこと)

JIS Z 9015-1:2006 (ISO 2859-1:1999)




H16年 Ⅰ-5-6

正答: ⑤

(解答)

基本中の基本ですね。

PDCAサイクル  Plan(計画) → Do(実行) → Check(点検) → Act(あるいはAction、是正) → Plan(計画)




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